ライフリズムナビ
導入事例

補助金枠を越えて
全室導入
個々に合わせた
充実の介護を

介護付有料老人ホーム
株式会社加治川の里 ウェルハート加治川の里

施設長 吉田 健 様/スタッフ 加藤 郁美 様/常務取締役 岩村 公史 様

【ご施設情報】
所在地:新潟県北蒲原郡聖籠町大字次第浜5407番地/総戸数・定員:80室・80名/開設:2009年4月/事業主:株式会社加治川の里
HP:https://kajikawanosato.jp/

新潟県にて「感謝の気持ちを、まごころ込めて」を経営理念に掲げ、介護施設を運営されている株式会社加治川の里様。今回は、そのご施設のうちのひとつ、介護付有料老人ホーム ウェルハート加治川の里様にお伺いしました。
ライフリズムナビ+Dr.導入までの紆余曲折や導入後の活用方法を成功・失敗談交え、株式会社加治川の里 常務取締役 岩村 公史様、ウェルハート加治川の里 施設長 吉田 健様、スタッフ 加藤 郁美様にお話いただきました。

補助金枠を越えて
見守りシステム導入を決めたきっかけ

吉田様: 介護記録システムを導入し、手書き業務の負担軽減などには取り組んでおりましたが、それでも慢性的な人員不足や入居者様の介護度上昇などによって、介護職員の負担増加を感じていました。
当施設は平屋で80床と敷地が広いため一回の夜勤で約10km近くの移動が必要です。その身体的な負担に加え、夜間の入居者の急な容態変化やお看取り期の方への対応に対しても、以前から職員の不安の声として上がっていました。そういった問題をどうにかして軽減できないか考えていた中、高齢者住宅新聞に掲載されていた「センサーで夜間巡視の廃止」という記事を見つけたのがきっかけで、見守りシステムを調べ始めました。

吉田施設長

さまざまな見守りシステムを調査した中でも、エコナビスタさんのライフリズムナビのデモンストレーションで、オンラインにもかかわらず自分たちの携帯に「起きましたよ」というアラートが届くという体験はたいへん衝撃的でした。そのデモを通じて導入後のイメージを持つことができ、「これだったら使っていけるのではないか」と期待を感じたんです。

ライフリズムナビ+Dr.を導入される際、介護ロボット補助金をご活用されたのでしょうか?

吉田様: いろいろと調べた結果、新潟県の「介護ロボット等導入支援事業」を活用することにしました。ライフリズムナビ導入における総費用の50%程度の補助金交付を見込んで、全80室での導入を申請させていただいたんですが、近年の介護ロボットの需要が急速に高まっていることも要因のひとつなのか、想定補助金額の10%程度、部屋数にすると4部屋分の補助金交付となりました。

岩村様: 当初想定したよりも少ない金額で交付が決まったということを受けて、まず「非常に困ったな」と思いました。当初の予定より導入する台数を減らすかとか、計画自体を保留にしようかとか、いろんなことを社内では検討したわけなんですけれども、最終的には全室導入を決めました。

吉田様: 社長からの「全室に導入するように、全室に入れなければ意味がない」という強い一言で全室導入が決定しましたね。

岩村様: 見守りシステム導入で得られる効果やメリットなどを最大限に享受するためには、中途半端に一部の居室に導入するというよりは、全室に一斉導入するというのが肝要だろうと考えたというのが最大の要因です。その効果というのは、巡回の廃止・削減など、いろいろあるわけなんですけれども、突き詰めると業務の効率化であったり、生産性の向上を目的としていて、今回の補助金枠を越えての導入を決断したということになります。

常務取締役 岩村様

職員一人ひとりが考え、
システムを活用する為に

吉田様: 導入するにあたり、トップダウンでやるべきことを職員に伝えたところで、その部分のみを達成して終了となるのが怖いなと思っていました。
システムを最大限活用していくために、「達成目標を複数設定して、導入後の方向性を明確にしたい」、さらに「その中で職員が使用する目的を理解し、活用してもらえるようにしたい」と考えました。

岩村様: 導入後の手応えという意味では、現場への導入の早い段階から職員の皆さんがプロジェクトチームとして積極的に導入に関与してもらって、自発的・能動的に意見をだしたり、ディスカッションをしたりという環境で導入を進められたというのは、会社としては非常によかったのかなと思っています。

ライフリズムナビ+Dr.の管理画面を見ながら相談される様子

岩村様: システム導入となりますと、本社主導で準備を進めて「さあどうぞ、皆さん使ってください」というような形になってしまい、なかなか機能しなかったり、使うにしても最低限の機能しか使わなかったり…。そういうことってままある話だと思いますが、今回そういう形ではなく現場の職員が早い段階から積極的に動いてくれたというのに非常に手応えを感じています。
今後は成果として形にしていく段階に入っていくと思いますので、そこはしっかりと会社の方でも効果を検証し、またそれを見て次の施策展開に繋げていくというようなPDCAをしっかり回していきたいなと思っています。

システムをどう定着させていくか?
トップの役割と現場の工夫

吉田様: 三月のシステム稼働時は、まずはパソコンでライフリズムナビを触ってみるところから始めました。それに慣れてきたところで、第二ステップの「システムの確認」、「エラー対応」、「入居者様個々に合わせた反応感度の確認」をエコナビスタさんと共同で進めていきました。この時、エコナビスタさんが、いつでも迅速に相談できる環境づくりをしてくださったので、非常に助かりました。

吉田施設長が導入を進めていく上で意識されてる点などはありましたか?

吉田様: エコナビスタさんから失敗事例というのを多々聞いていたため、今の現場の動き方が失敗に向かっていると思う時はありましたね。ただそこで、「それは駄目だよ」「やらない方がいいよ」といってしまうと、『施設長が言ったからやめる』という結果しか残らない。そのため、まずは職員がどういうふうに対応していくのか我慢して見守るようにしています。
アドバイスを送りたい時も、すべて伝えるのではなくヒントを与えるような形で発言をするようにしています。気付きを得てもらい、職員間で話し合って解決策を出していくといったいい流れが構築されてきています。失敗したり時間がすごくかかってもいいので、まずはみんなで試してみて、うまくできた時には褒めたり、一緒になって喜んだりというのを大切にしていますね。

加藤様: 最初はみんな新しいものに拒否感があったのか、持ち運び用のiPodがカウンターの上に置いたままということもありました。プロジェクトチームのメンバーを中心に「iPodを携帯してね」と声を掛け合って、まず小さなことからひとつずつ進めていくことにしました。
それから、それぞれがシステムを使っていく中で、「この使い方がよかった」とか「この方は、このセンサーを活用するといいよね」などの会話が多くなりました。
年配のスタッフの中には、「パソコンの使い方がわからないから若い人に任せる」といった方もいたんですが、「一緒にやりましょう」と声をかけて一つひとつゆっくり説明していきました。

見守りシステムを定着させるためには、そういった工夫も必要なんですね。

介護スタッフ 加藤様

吉田様: 一気に全室に導入したことにより職員は大変だと思いますが、うまくいったときの浸透スピードも早いと考えています。職員どうしでお互いに教え合ったり、それぞれが考えてシステムを活用する姿もみられるようになってきました。ただ、毎日が試行錯誤の日々なので、今も非常にたくさん失敗があります。アラート設定をしすぎてしまってパニックになってしまったりとか。

加藤様: ありましたね、最初は必要かどうかを考えず誰にでもアラートを設定し、ライフリズムナビのアラートが鳴り続けていたことがありました。1分毎に違う方のセンサーが反応して通知されるのですが、アラートが発報したすべての居室は回りきれないし、部屋の番号のアナウンスがあっても判断が遅れてしまい、ただただ大変という意見の方が多かったと思います。
それでアラートが必要な対象者は誰かということを話し合って、今は必要な方に適切なアラートを設定するようになりました。
例えばですが、今までは定時の時間にしかオムツのパットチェックをしてなかったのですが、排便後に気になって動かれる方に体動アラートを設定するようにしました。体動アラートが通知されたら、今、排便されたのかなと定時以外でも気づいて対応できるようになりました。

吉田様: 現在はライフリズムナビの情報をもとに「入居者個々の生活リズムの把握」、「アラート設定の基準づくり」、「夜間巡視廃止に向けた段階的な巡視削減」に挑戦しています。夜間巡視の廃止は導入三か月から段階的に行い、二年後までに完全廃止ができればと考えています。六月中旬から夜間巡視を省き、システム上でどういう確認が必要なのか検証しているところです。

導入前後で変わったこと、気付かれたことなどありますか?

吉田様: 導入したことによって、本当の意味で入居者様の24時間の行動が把握できるようになったのかなと思っています。ご利用者様が居室にいることは把握できているんですが、ベッド上で眠られているのか起きていらっしゃるのか、それとも居室内で軽作業などをされているのか、そういった部分が明確になりました。
生活リズムを把握することで入居者様へのケアの充実に繋がり、「個々に合わせた介護」に光が見えてきた気がします。

また、センサーを導入し、「心拍」「呼吸数」を見える化することで入居者様の安否確認ができるようになったので、職員の不安解消と入居者様の健康管理の一助となっていると思います。
ライフリズムナビは完成したシステムではなく、今も常に進化を続けているという点に非常に大きな期待を持っています。私たちの要望に対して改善したり、新規機能が追加されるなど、長く使えば使うほどより多くのメリットがあるのではないかと期待をしているところです。

導入した見守りシステムを
どう活用していくか

吉田様: 今後の課題は、見守りシステムに合わせて私たちが柔軟に業務を変えていけるか、楽になった時間や空いた時間をどのように使っていけるかというところが、まず第一ですね。
システムに頼りきりになってしまい、何か事故が起きた時にシステムのせいになってしまわないようにはしたいです。

システムの情報の背景にある入居者様の状態を探り、生活改善などの解決の糸口を発見できるようになるか? 職員全員が継続してシステムを理解し、常に使用方法をアップデートしていけるか? 正社員・パート職員にかかわらず、職員全体がシステムをしっかりと理解していけるか? どれも、重要な課題だと思っています。
最後に、一生懸命頑張っているメンバーが燃え尽きてしまった、もう私たちにはできませんとならないようにするというのが、私にとっての最大の課題かなと思っているところです。ここに関しては、常に考えながら対応していきたいなと考えています。

— 活用POINT —ライフリズムナビ基本機能【アラート通知設定】

選択した居室に対して、各アラートを通知する・しないが設定できる機能です。居室ごとにそれぞれ設定可能なので、ご入居者様の生活リズムの把握や活動状況などに合わせて運用できます。

「離床アラート」や「ベッド活動アラート」ほか、さまざまなアラートが設定できます

— いつでも迅速に! —チャットサポートサービス

エコナビスタでは、「ライフリズムナビ+Dr.」を導入いただいたご施設様に、より簡単にお問い合わせいただける「チャットサポートサービス」をご用意しています!
施設専用のチャットルームで、対応依頼、質問をテキストで投げていただければ、カスタマーサポートチームが対応。システム・機器の扱いが苦手な方でもビデオ通話で現場確認をしながらサポートを受けられ、ストレスなく的確にトラブルシュートが可能です。
詳しくは、お気軽にお問い合わせください!

探訪後記

探訪記インタビュー後に、吉田施設長に人材育成についてお伺いしたところ、「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」と山本五十六の「教育における4段階法」を基本方針にされているとおっしゃっていました。システム導入において、目的や課題の設定だけではなく、システムを使用する介護職員の皆様が自発的・能動的に動けるような環境づくりの重要さを学ばせていただきました。
エコナビスタ一同、ご利用者様と共にこれからも成長し続け、ライフリズムナビ+Dr.の導入から活用までを精一杯支援して参ります。

もっとライフリズムナビ+Dr.が知りたい方へ

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