ライフリズムナビ
導入事例

見守りシステムで
業務軽減と
ご入居者様の
安全確保を両立する

介護付有料老人ホーム
医療法人社団みなみつくば会 サンシャイン・ヴィラつくば倶楽夢

ホーム長 千田 崇 様/生活相談員 磯山 直仁 様/介護スタッフ 鬼澤 ひとみ 様

【ご施設情報】
所在地:茨城県つくば市谷田部6107-2/総戸数:60室/開設:2009年03月/事業主:医療法人社団みなみつくば会
HP:http://www.ssv-tsukuba.jp/club/

茨城県つくば市にある介護付有料老人ホーム「サンシャイン・ヴィラつくば倶楽夢」様は小川、滝や常緑樹といった温もりのある自然に囲まれ、ゆったりとした遊歩道の散策も楽しむことができるご施設です。
今回は、医療法人社団みなみつくば会 サンシャイン・ヴィラつくば倶楽夢 ホーム長 千田 崇 様、生活相談員 磯山 直仁 様、介護スタッフ 鬼澤 ひとみ 様に、ライフリズムナビ®+Dr.を導入したきっかけや導入後のご感想、システムの活用事例をお伺いしていきます。

千田様: 医療法人社団みなみつくば会では介護付有料老人ホームを3施設運営しております。ほかにも、介護老人保健施設ですとか、サービス付き高齢者向け住宅、グループホーム、クリニックなど、多岐にわたって高齢者介護に携わらせていただいています。
サンシャイン・ヴィラつくば倶楽夢(以下、つくば倶楽夢)で大切にしていることは、ご入居者様一人ひとりを自身の家族と同じように大切に思ってケアをすることです。ご家族様の目が届かないところでも、家族の代わりという気持ちで心を込めて接せられるよう努めております。

ライフリズムナビ+Dr.導入を
決めたきっかけ

千田様: 見守りセンサーというものがあるのは数年前から把握しており、別の事業所や他社の介護施設で導入したという話も聞いていました。導入できたら便利だろうなという思いはあったものの、導入費用やスタッフのシステムへの抵抗感などが気にかかっていました。
私自身もですが、介護士たちの中にはパソコンに馴染みのない世代もおります。パソコンで介護記録を付けるという変化ですら動揺があったような業界なので、慎重に進めていくべきだと思っていました。

一方で、自社がHAL(※装着型の腰タイプ介護支援用介護ロボット)を導入して事業に取り組んでいること。そして、福祉の学校でHALを使っているところをお見せする機会や、介護ロボットについての講義をしてほしいというお話をいただくこともあり、介護ロボットがどんどん身近になってきているのも感じていました。そのため、どのタイミングで導入を進めるかというのが一番の問題だったのかなと感じています。

ホーム長 千田様

千田様: ライフリズムナビに触れたのは、昨年オープンしたサンシャインつくばリゾート(以下、つくばリゾート)に導入する見守り機器の選定に参加した時です。介護付有料老人ホームのつくばリゾートは自立しているご入居者様が多く、スタッフがお部屋に入るのを忌避される方もいらっしゃいました。さらに、夜間巡視も一回に減らしてほしいというご要望があることも踏まえ、見守り機器は「見えない部分の安全確保」ができるようなものだといいなと思いました。また、つくば倶楽夢では、要介護の方には一時間に一回の巡視を行っていたのですが、そういった業務量の軽減も介護の世界では課題といわれていました。そのため、ご入居者様の安全確保とスタッフの勤めやすさ向上という両方に対して活用できるものということで、ライフリズムナビを選定させていただきました。

見守りシステムの導入が決まったとき、スタッフとしてどのような印象を持ちましたか?

鬼沢様: 正直、始めはちゃんとシステムを理解して活用できるか不安でした。ホーム長にどういうふうに変わるのかという質問は何回もさせていただき、その都度説明いただいて、じょじょに理解していきました。そうやってみんなが理解を深めた上での導入でしたので不安感は薄かったです。

介護スタッフ 鬼澤様

千田様: ライフリズムナビについては、「つくばリゾートで導入後、つくば倶楽夢でもいつか導入するので確認しておいてください」という話はしました。また、ホームで勉強会を月3〜4回程度行っており、その中で介護技術講習やIoT・ICT機器の講習会など、職員みんなが理解できるような機会をつくっています。

導入の前段階から準備されていたんですね。では相談員目線ではいかがでしょうか?

磯山様: そうですね、以前は怪我をされた方など、必要に応じてセンサーを設置していました。今回は全居室のベッドにセンサーを設置するということで、どういうふうなデータが見えてくるのか、見えてくることによって相談量が増えてくるのではと思っていました。
ただ、実際はさまざまな情報が見えてくることによって、ご家族様へ具体的にお話しすることができるようになり、説明がスムーズに行えるようになりました。

生活相談員 磯山様

センサーを変えたことによる
業務量軽減と意識の変化

千田様: これまで使っていた離床センサーは、ご入居者様がベッドの上で寝返りしても鳴りますし、起き上がっても鳴りますし、ベッドから歩いてどこかに行っても反応するため、ご入居者様が何をしているのか分からないというのが課題でした。ライフリズムナビはベッド上で動きがあった際、体動が続いているのか、起き上がったのかが分かるため、必要に応じて動けるようになりましたね。

スタッフ視点から変化にご実感はありますか?

鬼澤様: そうですね、ほかにもマットセンサーを居室の扉前に設置していたのですが、お部屋でウロウロして踏まれても鳴っていました。もちろんその場合でも駆けつけていましたが、今は「ドアが開きました」とアラート通知が入るため、お部屋を出たタイミングで向かえるようになりました。夜間は少人数に加え、アラートが鳴ったお部屋からスタッフが離れたところにいる場合も多いため、的確に状況を把握して向かえるというのは大きいですね。
あと、自分でトイレに行かれる方の「長時間トイレに入っています」というアラートにたいへん助けられています。お知らせがあった際、状況をシステム上で確認し、何をしなければならないか考えながらお部屋へ向かえるため、動きが以前とは全然違いますね。

千田様: ご入居者様の動きが見える、わかるというのは、介護士として本当に便利ですよね。センサーが鳴った際、これまでは転んでいないかなど本当にドキドキしながらお部屋に行っていたんですよ。それがライフリズムナビを入れてからは状況がわかるので、訪室する際の気の持ちようが変わってきます。介護経験が浅く不安の多い職員などもおりますので、そういった職員の不安軽減にも役立っていると思いますね。

業務量の変化はありますか?

千田様: 導入以前の夜間巡視回数や不要なセンサー回数、例えばセンサーに反応があったため訪室したけれど何もなかった回数などは記録に残しています。2月9日時点では、夜勤帯の職員が2名に対し、巡視が8居室で428回ありました。

それは1回の夜間勤務帯の累計ですよね?そんな回数になるんですね!?

千田様: そうなんです、1回の勤務で428回訪室したという記録になっています。巡視は決められた回数ですが、それ以外にセンサーに反応があった際も訪室しています。センサー反応で訪室した回数の内、不要だったものは134回中128回、巡視と訪室にかかった時間がひと晩で5時間47分、不要なセンサーに対応した時間が2時間41分となっています。

それというのも、以前使用していた離床センサーは、本来足元に設置するものでしたが、起きたら危ないというレベルの方に関してはベッド上に敷いて起き上がると反応するようにしていました。ただ、マット面にかかる圧がなくなると鳴る仕組みだったため、反応したタイミングで起き上がったのか、ベッドで寝返りを打っただけなのか状況がわからない。
ライフリズムナビに変えてからは、ベッド上で動いている状態なら余裕がある、ベッドから起き上がったというアラートが鳴ったら、すぐ行かなければという判断ができるようになったというのは大きなポイントでした。以前は不要なセンサーへの対応が一晩平均3時間ほどありましたが、ライフリズムナビを導入後の現在は0になっています。

ヘルパーステーションに設置しているモニターでは、ご入居者様の状態を一覧で確認できます。

千田様: また、声掛けにより安心していただく目的で夜間巡視は続けていますが、ライフリズムナビを導入してからは、常に心拍数などの状態確認ができるので一晩3回に止めることができています。3回といっても、寝る時にお部屋にお連れするか9時に安全確認で回るのが1回、2時にお部屋にお伺いして1回、あとは起床時に声を掛けたり、起きるサポートするためにお伺いするのを1回にカウントしているため、夜間の巡視は2時だけになりました。結果428回あった訪室回数が現在は100回ぐらい、夜間巡視に6時間かかっていたのが1時間ぐらいに減りました。

鬼澤様: 以前は夜勤者2人で交代しながら、常に全居室を回り続けているような状態だったので、夜間巡視の変化は本当に嬉しかったです。不思議な表現かもしれませんが、余裕が生まれたことで優しくなれた気がします。もともと優しく優しくと思っているんですが、時間が空いた分、アラート通知に対応した後、ご入居者様に「ほかにして欲しいことありますか?」と気を回せるようになったのは、巡視が減って余裕ができたおかげかなと。

千田様: 業務軽減をひとつの目的として見守りシステムを入れました。今の言葉の通り軽減された分、ご入居者様と触れ合う時間や関わりを向上させるといった目的が達成できているのならば喜ばしいことですね。

ライフリズムナビ+Dr.を導入してから事故は減りましたか?

千田様: 分かりやすいところですと、入院率はシステム導入後から明らかに減っていますね。ご入居者様の状態を常時確認できるため、転倒予防や異常の早期発見・対応ができるからだと考えています。それによって、入院に至らず怪我の予防や病気の治療ができているのかな、と。以前は年平均で4、5人ぐらいは入院者がいましたが、今は長期的に入院しても1名ぐらいですね。そういった点でもご入居者様の安全が確保できたといえます。

鬼澤様: そうですね、今は転んでしまっただろうなとわかって駆けつけられるので、そこでも対応の差はあると思います。

千田様: 介護度により危険度も異なりますので、優先順位をつけて回らなければいけないんですよね。例えばベッドから絶対にひとりで起きられない人が、ベッドから起きましたとアラート通知が入った時は猛ダッシュしますし。

鬼澤様: 以前だとベッド上で動いただけなのか、起きてしまっているのかがわからなかったので、どれを優先すべきかもわからなかったんです。必要な時に瞬時にわかるようになったのは本当にすごいですよね。

おむつ外しを解決するために
アラート機能を活用

システム活用事例などがありましたらお聞かせいただけますでしょうか?

千田様: 夜間帯におむつを外してしまう方がいらっしゃった際、外してしまう理由の解明や外してしまうのを防止するためにライフリズムナビを活用したことがありました。ご入居者様がおむつを外すためにベッド上で動いたタイミングで職員が訪室して確認できるよう、ベッド上の体動アラートを2秒ぐらいに設定しました。

ベッド上で動かれた際、管理画面上では左のようにアイコンが表示されます。さらに、「ベッド活動アラート」を設定しているとアラート発報と共に右側のように表示が切り替わります。

千田様: この際はパッド内におしっこが出ていない状態でした。これから出そうでトイレに行きたいけれど、どうしていいか分からないからおむつを外そうとするのだろうと検討をつけ、反応があった時、トイレに連れて行っておしっこをしてもらうというのを試した結果、おむつ外しはなくなりました。
その方がおむつを外してしまうことで着替えとシーツ交換が発生します。1回の着替えとシーツ交換に20分くらい時間がかかり、それが毎晩4回ほどあるのでご入居者様もよく休めないし、職員も対応に追われてしまうなど、いいことがひとつもありませんでした。それがトイレに連れて行ってあげることで解決に導けました。

鬼澤様: まずは、鳴ったら確認するというところから始めてみようとホーム長がおっしゃったので、その通りに進めていきました。アラートを設定してからはパットなどが汚れることなく朝を迎えられるようになりました。

千田様: トイレで排泄をできることによりおむつ外しがなくなったのは、介護士としてとても喜ばしいことですね。仕事へのやりがいにも繋がったかなという事例でした。

職員が見られないご入居者様の生活を
システムがサポート

千田様: ご入居者様が「最近まったく眠れないのよね」、「夜、何度もトイレに起きてしまう」と言っているから確かめてほしいと、ご家族様からお願いされることがあるのですが、スタッフがお部屋にずっと待機して、ご入居者様が寝られているか、何回トイレに行っているか確認するのは不可能に近いです。また、認知症のご入居者様の発言が、どこまで本当なのか確認が取りづらいという状況もありました。
この時はライフリズムナビの入眠データとトイレ内人感センサーのデータを基にご家族様に説明をすることで理解を得ることができました。ご入居者様の夜間のトイレ回数は4回ぐらい、ご入居者様がご家族様に眠れないといっていた時間帯は22〜23時なのですが、24時から朝まではよく眠られていたんです。

磯山様: ご入居者様から夜間帯トイレが近いという相談があった際なども、ライフリズムナビ上ですと実回数が見られるため、医師への相談などが繋ぎやすくなっております。ご入居者様やご家族様への説明などにもすごく活用させていただいています。

千田様: 以前は、ご入居者様の「夜眠れない」という言葉だけで、先生も看護師も私たちも判断しなければいけなかった。本当は眠れているかもしれないのに、本人の言葉と巡視時の状況などで睡眠薬を処方していました。今は「これだけ眠れているから大丈夫」といったふうに、睡眠データを処方内容の相談や判断の一助に使用しています。

過去データ一覧なども活用されていますか?

千田様: 相談員とケアマネが中心だと思うんですけれども、30日間のデータの日中12時から17時の間を縦に見ることで、その人が午後をどう過ごしているかというのが一目でわかるようになりました。システムを通すことにより事務系の相談員やケアマネージャーが、現場職員と同じようにご入居者様の生活状況を把握できる。ケアプランに沿った内容で生活を送れているかというのは、今後の方針を検討するために必要な情報だと思います。特に要支援や要介護1の方ですと、お部屋で過ごされている間、活動しているのか横になっているのかというのは重要なポイントだと思うんですね。

磯山様: 相談員としても、現場の職員さんにその方の状況を聞いて把握できればいいんですが、伝聞だけではわからないこともあり、実際に付きっきりでその人を見るのも難しい。そのため自席に座ったまま、ご入居者様の状況を30日分まとめて見られるというのは、説明するにあたってもすごく便利だと感じています。

ライフリズムナビ+Dr.「過去データ」グラフ。
「活動」、「トイレ」、「睡眠」などの状況が色分けして表示されます。

鬼澤様: スコアを見ている職員も結構いますね。夜勤の時にご入居者様の入眠状況と合わせて確認して、スタッフ間で「昨日寝てないんじゃない」と会話の中に出てくるようになりました。だいぶ職員の意識も変わってきていると思います。

最後になりますが、ライフリズムナビ+Dr.がある介護について一言いただけますでしょうか?

鬼澤様: 私たちが見られない、もしくは見ることができない部分がライフリズムナビで分かるようになったため、ご家族様にお話しできる内容が格段に増えました。それにより、より安心していただける介護に変わったと思います。

千田様: 私たち施設はご入居者様に対して、ご家族様の変わりのようにケアをしたいと思っていますが、1対1ではない状況でおひとりだけ見ていることはできません。ライフリズムナビは安心安全快適な生活をより可能にするために、私たちが見たいけれど見られない部分をサポートしてくれる素晴らしいシステムだと感じております。

活用POINT!❶ ライフリズムナビ基本機能【居室一覧】

施設内の全居室の、「入居者名」、「現在の温度・湿度」、「ステータスアイコン」が一覧で表示されます。ご入居者様がベッド上に居る間は、心拍数/呼吸数が表示されます。

「バイタル機器連携」を導入されている場合は、計測した「体温/血圧/血中酸素飽和度」も表示されます。

— 活用POINT!❷ —ライフリズムナビ基本機能【アラート通知設定】

選択した居室に対して、各アラートを通知する・しないが設定できる機能です。居室ごとにそれぞれ設定可能なので、ご入居者様の生活リズムの把握や活動状況などに合わせて運用できます。

「離床アラート」や「ベッド活動アラート」ほか、さまざまなアラートが設定できます。

探訪後記

ライフリズムナビ+Dr.導入後の効果はいかがですか?とお伺いしたところ、「具体的にこんなに減りました」と、導入前後の巡視時間や訪室回数などの資料をお見せいただき、お話をお聞きすることができました。改めて介護現場の大変さを目の当たりにし、気の引き締まる思いです。
エコナビスタ一同、ライフリズムナビ+Dr.導入によって介護現場の負担軽減やサービスの向上に貢献できるよう、これからも精一杯努めてまいります。

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